スイッチングハブとは?初心者にもわかりやすく解説

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スイッチングハブとは?

スイッチングハブはネットワークを構成する機器のひとつで、ネットワーク機器同士を接続する役割を持っています。
そして送信機器から通信を受信して送信先までの転送を効率的に行います。
スイッチングハブが行っていることをざっくり書き出すととても単純そうに思えますが、実際に中で行っている処理は結構賢いです。
この記事では、そんなスイッチングハブの内部の動きにや種類について解説していきます。

スイッチングハブはとても賢くてネットワークに欠かせない機器です。
この記事を読んでもらえると、スイッチングハブってそんな賢かったの!?程度には

驚いてもらえると思います。

スイッチングハブの外見(と、ちょっと遊び)

スイッチングハブの外見は以下のようなものです。

それと、遊びで画像生成AI「Midjourney」にスイッチングハブを描かせてみました。
こんな感じになりました。

スイッチングハブの動作原理

MACアドレステーブル

スイッチングハブはMACアドレステーブルというものを持っています。
ここでいうテーブルは机の方のテーブルではありません。
Excelように縦の列と横の行を持っている表のようなもので、MACアドレスを管理しているものと思ってください。
MACアドレステーブルには揮発性があり、電源を切ると持っている情報が初期化されます。
そのため、電源を入れた時点では登録されているMACアドレスはありません。
そこから通信を受信した際に、送信元MACアドレスと受信したポートの対応を保存します。
MACアドレステーブルにMACアドレスと受信ポートの対応を保存した後は、受信したパケットの宛先MACアドレスを調べてそのMACアドレスの機器が接続されているポートだけにパケットを転送します。
受信した通信の宛先MACアドレスがMACアドレステーブルに存在しない場合は、全てのポートに通信を転送します。
この全てのポートに通信を転送する動きのことをフラッディングと言います。

これを行うことで通信を必要なポートにだけ転送でき、通信を効率化できます。

2つの転送方式

スイッチングハブはパケットを転送するために2つの方式を使用します。
ひとつはストア・アンド・フォワード方式で、一旦通信の全てを読み込んで転送する方式です。
通信の全てを読み込むので、通信にエラーがないかを判断できるようになります。
エラーのある通信を転送しないため、通信の信頼性が高くなりますが、通信速度は遅めになります。
もうひとつはカット・スルー方式で、通信のヘッダ部分のみを読み込んで転送する方式です。
通信のヘッダには宛先のMACアドレス情報があります。
そのMACアドレスを読み込んだらすぐに転送を始めるため、通信にエラーがあるか判断できません。
そのため通信の信頼性は高くありませんが、通信速度は速くなります。

スイッチングハブの種類

スイッチングハブにはアンマネージドスイッチマネージドスイッチスマートスイッチの3種類があります。

アンマネージドスイッチ

ネットワークケーブルを接続するだけで動作するよう設計されていて、価格が安く設定することもないので簡単に導入できます。

マネージドスイッチ

Webブラウザやコマンドから多機能で細かい設定が可能で大規模ネットワークで利用できる反面、高価格であることが多いです。

スマートスイッチ

マネージドスイッチより機能が少なく、コスト効率が良くなっています。
Webブラウザから設定できるようになっていて、SNMPエージェントの機能を持っていないためネットワークによる管理に対応していません。

L2スイッチとL3スイッチ

L2スイッチ

OSI基本参照モデルの第2層(レイヤー2)でデータを転送するスイッチングハブです。
レイヤー2で動作するのでL2ってことですね。
L2スイッチはMACアドレスを使用して通信を転送します。
受信した通信のMACアドレスを確認して、受信ポートから送信ポートへ転送します。
L2スイッチは同一のネットワークにしかデータを転送できません。
そのためVLANを構築する機能を持っているものがありますが、L2スイッチには異なるVLAN間で通信を転送する機能はありません。

L3スイッチ

OSI基本参照モデルの第3層(レイヤー3)でデータを転送するスイッチングハブです。
レイヤー3で動作するのでL3ってことですね。
L3スイッチはIPアドレスを使用して通信を転送できます。
ルーティングと言って、受信した通信のIPアドレスを確認して最適なルートを選択できるわけです。
L3スイッチの場合はL2スイッチの機能に加えて、異なるネットワーク間の通信も転送できます。
そのため、異なるVLAN間で通信を転送できます。

VLANについては、別の機会に解説をしますね。

まとめ

スイッチングハブは、ネットワーク上で通信の転送を行うための機器です。
L2スイッチは宛先MACアドレスを調べて、MACアドレスに対応するポートにのみ通信を転送します。
L3スイッチはL2スイッチの機能に加えてIPアドレスを調べてデータを転送できるため、異なるネットワークに通信が転送できます。
これにより通信の効率化が実現され、高速な通信が可能となり通信の混雑を軽減することができます。
スイッチングハブには、アンマネージドスイッチとマネージドスイッチ、スマートスイッチの3種類があります。
利用用途が違うため、必要以上にコストが高くならないよう最適な選択をしていきましょう。

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