ゲートウェイとは?初心者にもわかりやすく解説

いまさら聞けない

ネットワークのゲートウェイとはどのようなものでしょうか?
直訳すると、門のある道となりますが、意味的には、入り口とか玄関という方がイメージとして近くなります。

それはゲートウェイが、通訳のようにプロトコルが異なるネットワーク間の架け橋になる役割を持っているためです。
プロトコルとはコンピュータ同士が通信をする時に利用するルールでした。
普通に考えたら、そのプロトコルが異なるのであれば、通信は成立しないはずです。

例えるなら、日本語を話すコンピュータと英語を話すコンピュータが会話をしている感じです。
その間に通訳としてゲートウェイが入って会話を成り立たせているわけですね。
それでは、詳しくみていきましょう。

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ゲートウェイとは

ゲートウェイの定義

冒頭にも書いたように「入り口」とか「玄関」といった意味を持っていて、通訳のようにプロトコルの異なるネットワーク間の架け橋になるものです。
OSI基本参照モデルの7層全ての層で機能し、その形もハードウェアとして存在するものもあれば、ソフトウェアとして存在するものもあります。

どんな形をしているかわからないけれど、それは確かにそこにあって、我々はその恩恵を受けている、という掴みどころのないやつです。
それは、ゲートウェイが機器の名前ではなく、ソフトウェアの名前でもなく、ネットワークの中継をする役割をするものという抽象的なものの名前であるためです。
この記事では、ゲートウェイの役割に重点を置いて、その姿を見ていくことと致しましょう。

ゲートウェイの役割

ゲートウェイの役割は、通訳のようにプロトコルの異なるネットワーク間の架け橋になるものです。
この、異なるプロトコルとは、どんなものなのでしょうか?

実はネットワークの通信プロトコルには種類がありました。
「TCP/IP」、「Apple Talk」や「IPX/SPX」です。
ただ、今となってはネットワークで通信を行う際のプロトコルは「TCP/IP」が主流になって居ます。

つまり3種類のプロトコルが混在していたわけですね。
冒頭でも例に出したように、プロトコルが違うということは利用する言語が違うのと同じです。
そのため、会話を成立させるためには通訳に間に立ってもらう必要があります。
それがゲートウェイの役割です。

ここで思いますよね?
今はTCP/IPが主流になったんだから、もうゲートウェイは必要なくなったの?? ということです。

これに対する答えは「No」です。
ゲートウェイ自体は必要になります。
なぜなら、ゲートウェイにはプロトコルが違って居なくても「異なるネットワーク間を繋ぐ」という役割あがあるからです。

例えばIPで通信を行う場合、サブネットマスクで指定した範囲外のIPアドレスへの通信を行えません。
こういう場合に、ゲートウェイに間に立ってもらって通信を転送してもらっているのです。

この部分だけを見ると、ルータの役割と変わらないように思えます。
それもそのはず、ルーターの中継機能もゲートウェイの一種なのです。

ゲートウェイの種類と利用シーン

ゲートウェイは目的別に幾つかの種類があります。
以下に、主なゲートウェイの種類をご紹介します。

インターネットゲートウェイ

ローカルネットワーク(例えば、あなたの家やオフィスのネットワーク)とインターネットの間の架け橋になる役割を持ったものです。
家庭で一般的に使用されるルーターは、このインターネットゲートウェイの役割をしています。

デフォルトゲートウェイ

ネットワークに接続しているパソコンやスマホなどの端末が外部のネットワーク(例えば、インターネット)に通信する際に使用する道(「デフォルト」のルート)を提供するためのゲートウェイです。
通常はルーターという機械がこの役割を果たし、自分が操作している端末が接続しているネットワークから、別のネットワークの間の架け橋になる役割を持ったものです。

インターネットゲートウェイと何が違うのかと思われるかもしれません。
その感覚はその通りで、ご家庭のネットワークや小さな企業のネットワークであれば、デフォルトゲートウェイはインターネットゲートウェイであることが多いです。
インターネットゲートウェイとデフォルトゲートウェイの違いは、存在できる場所の違いです。

インターネットゲートウェイは、必ずローカルネットワークとインターネットとの境界線に存在します。
ここで言うローカルネットワークは、自分が操作している端末が接続しているネットワークとは別のネットワークである可能性があります。

対してデフォルトゲートウェイは、必ず自分が操作している端末が接続しているネットワークと、別のネットワークの境界線に存在します。
デフォルトゲートウェイは、パソコンやスマホなどの端末に設定する項目があるため、ネットワークの利用者にとって一番身近なゲートウェイになります。

VPNゲートウェイ

VPNは「Virtual Private Network」の略になります。
本当は公開されたネットワーク(インターネット)を使っているんだけれど、仮想的に公開されていないネットワーク(専用回線)を利用している状況を作るよってことです。

VPNゲートウェイはローカルネットワークとインターネットの間に置かれ、自分の操作している端末が接続しているネットワークと、インターネットの向こうにある別のネットワークの間の架け橋になる役割を持ったものです。
インターネットゲートウェイと同じ場所にあることが多いため、同じ機会が役割を持っていることが多いです。
架け橋となる際には、暗号化された専用の伝送経路を作成します。
イメージとしては、専用のトンネルに近いです。
この専用のトンネルを作成するためには、接続相手のネットワークとインターネットの間にもVPNゲートウェイが必要になります。
VPNゲートウェイ同士が協力してトンネルを作っているわけです。
これをサイト間VPNと言います。

これとは別に、リモートアクセスVPNと言うものもあります。
こちらはパソコンやスマホなどの端末から、直接VPNゲートウェイに接続して専用のトンネルを作成する方法です。
自宅・リモートオフィス・出張先などから、会社のネットワークに安全に接続ができるためとても便利です。

まとめ

ゲートウェイは、異なるネットワーク間で通信の架け橋になるものです。
インターネット接続やVPN接続を行う際に、重要な役割を果たしています。
通信のプロトコルとしてAppleTalkやIPX/SPXが混在していた時には、プロトコルの変換をする役割を持っていました。
しかし、TCP/IPが主流になった今となっては、この役割の重要性は低くなっています。

ゲートウェイには、インターネットゲートウェイ・デフォルトゲートウェイ・VPNゲートウェイなど種類があります。
その中でネットワークの利用者に一番身近なのは、デフォルトゲートウェイです。

とはいえ、そのデフォルトゲートウェイも自動設定できるようにして、ネットワーク利用者が意識しなくても利用できるようにしていることがほとんどです。
利用者がゲートウェイを意識せず、快適にネットワークを利用できるようネットワーク技術者が勉強して便利にしていかなければいけませんね。
一緒に勉強していきましょう。

それでは〜。

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