サブネットマスクは、IPアドレスと密接に関係している概念です。
IPアドレスを知っている方は、IPアドレスをサブネットマスクを一緒に覚えている方も多いと思います。
この記事では、初心者の方にもわかりやすく、サブネットマスクがどんなものなのかを含めて、その役割について解説します。
サブネットマスクとは
サブネットマスクは、IPアドレスと密接に関係しています。
IPアドレスを使った通信の中で、サブネットマスクはネットワークを分割したり、通信を効率化したりするために使用されます。
IPアドレスとの関係
IPアドレスは、インターネット上のデバイスが識別されるための住所みたいなものです。
このIPアドレスは、ネットワーク部とホスト部の2つの部分から成り立っています。
サブネットマスクは、IPアドレスと同じように32ビットで表され、ネットワーク部とホスト部の境界を決める役割を果たしています。
内容としては、ネットワーク部を決める1が連続した部分と、ホスト部を決める0が連続した部分でできています。
サブネットマスクの表記方法
サブネットマスクは、IPアドレスと同じドット・デシマル形式で表記されます。
よく見るのは、255.255.255.0 のような形です。
これもIPアドレスと同じように4つの数値がそれぞれ8ビットで表現されます。
また、スラッシュ記法(CIDR記法)でIPアドレスと一緒に 192.168.0.0/24 のように表記されることもあります。
この24の数値は、ネットワーク部を決める1がいくつ連続するかが表されています。
そして32から24を引いた8ビットがホスト部となります。
つまり、255.255.255.0と /24 は、意味合いとして全く同じことです。
CIDRはサイダーと読みます。
美味しそうですね!
ネットワークの範囲をマスクする
サブネットマスクを設定することで、通信を届けられるIPアドレスを制限できます。
サブネットマスクを設定すると、IPアドレスがネットワーク部とホスト部に分けられます。
この場合、通信ができるIPアドレスの数は、ホスト部で表せる数値の数に依存することになります。
ホスト部が8ビットの場合、8ビットで表せる数値の数は256個になります。
なので255.255.255.0をサブネットマスクとして設定した場合、通信できるIPアドレスの数は254個になります。
そうです、256個ではないんです。
これは別の話になりますが、ホスト部が全て1の数値と全て0の数値は用途が決まっており、ネットワーク的に予約されているため利用できません。
そのため、254個です。
IPアドレスは、32ビットで表されます。
そして32ビットで表せる数値の数は約43億個でした。
約43億個と、254個。
通信を行う際に、約43億個から通信する相手を探すのと、254個から通信する相手を探すのではどちらが簡単か少し考えただけでわかりますね。
感覚的には、こんな感じです。
郵便物などを届ける際に、郵便物に書いてある住所を緯度と経度と考えます。
そう考えた時に、サブネットマスクは国名や県名に例えられます。
緯度と経度しか書いてないと、地球上走り回らなければならないところです。
しかし、一緒に国名や県名が一緒に書かれている、それだけで探す範囲がグッと狭まります。
サブネットマスクの役割
サブネットマスクには、主に以下の3つの役割があります。
ネットワークの分割
サブネットマスクを使用すると、ネットワークを複数の小さなネットワークに分割できます。
これにより、ネットワークの運用が容易になり、セキュリティも向上します。
例えば、192.168.0.0/24 と、 192.168.1.0/24 は別のネットワークなので、物理的にケーブルで繋がっていたとしても通信できません。
ブロードキャストドメインの制御
サブネットマスクを設定することで、ブロードキャストドメイン(同じネットワーク内で情報が共有される範囲)を制御できます。
これにより、DHCPサーバを探索する際のパケットなどブロードキャスト通信を、不要なところに流さなくて済むようになります。
ルーティングの効率化
サブネットマスクを用いることで、ルーターは効率的にデータの転送先を決定できます。
サブネットマスクが設定されていれば、ルーターは転送先のネットワークアドレスを瞬時に計算し、データを適切な経路で送信できます。
まとめ
この記事では、初心者にもわかりやすくサブネットマスクの役割について解説しました。
サブネットマスクは、ネットワークの分割、ブロードキャストドメインの制御、ルーティングの効率化など、効率的なネットワーク運用において重要な役割を果たしています。
限りあるIPアドレスという資源を効率的に利用するためにも、しっかり考えてサブネットマスクを設定していきましょう!
それでは〜。
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